いよいよ恐怖症克服へ向けてのラストセッション

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いよいよ恐怖症克服へ向けてのラストセッション

 
2月7日日曜日から始まった自己催眠セッション…。3月27日、最後のセッションに出かける。これでラスト。社会人まであと5日に迫る…。

とうとうこの日が…。自己催眠術を習い始めて2ヵ月。最後のセッション。

カウンセリングセンターでやることは最終セッションでも同じ。セッション3回目から同じことの繰り返し。先生の誘導にしたがいながら、身体をリラックスさせていく。α波検出装置から「リーン、リーン、リーン」と心地よい音が響く。初日のセッションから比べると、その音は長く、大きく響き渡る。初日のセッションより、安定して、深い催眠状態になっているという証。

その状態になったところで、私なりのイメージを創り上げていく。

先生はマイクを持って、今日のセッションを録音している。40分ほどで最終セッションが終わる。

そして、先生と最後の会話。

この時点で、私は半ばあきらめていた。

8回のセッションをしたこの2ヵ月。もし、症状が良くなっているなら、「外食してみよう」と考えるはず。本当に効果があるかどうかは外食してみないと判らない。でも外食する勇気が湧かない。怖い!もし、習った方法で効果がなかったら、もうこの先の希望、人生はない…。希望の糸が完全に切れる。それが怖かった。

先生との最後の会話で、よく覚えていることは、、、

「本当にお世話になりました。世の中には、寝たきりでベッドから出られない方、生まれもって障がいを抱えている方がたくさんお見えになります。それに比べれば、私は吐くことが怖く、人と食事ができないだけで、身体は自由に動きます。まだ恵まれています」

「君は必ず治る! 約束するよ! 必ず治るよ!」 先生が励ましてくれる。

そして、最後のセッションを録音したカセットテープを私に。

「これからも訓練を続けます」

帰りの電車では、落ち込む…。

社会人生活が目の前に迫り、もう逃げられない。腹を括りたくても、勇気が湧かない…。

「(この2ヵ月、自己催眠術を学ぶことはできたことはとても有意義だった。それを実体験できたこと、試すことができたこと、自分の力で行動できたこと、それで満足…。)」。そう自分に言い聞かせる。

アパートに着き、2日後に迫った引っ越しに向けての準備をしながらも、“まな板の上のコイ”とはこういうことか…、身をもって実感する。

「(これで悔いはない。やれることはやった)」 …ウソっぽく自分を褒める。

「これからどうなるんだろう…」不安ばかりが頭に浮かぶ。

東京から実家までの引っ越し作業を終え、3月29日、実家に到着。

あと3日でいよいよ社会人…。もう逃げられない。食事する場面を考えると恐怖しかない!

次回は「恐怖の社会人初日と完全に想定外!その仮配属先とは?」をお伝えします。

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