「自己催眠」っていう、あなたにとっては怪しいと感じている言葉を、このブログでは断片的に使っていますが、それをまとめてみました。
まず、「自己催眠術」って、私が13年悩み続けた嘔吐恐怖症、会食恐怖症、パニック障害を、薬ではなく「心の力」で治せた方法なんです。
人にとっては、不安や恐れなどのストレスは本来必要なんです。
そういう状況にならないように課題や目標を決めて、不安や恐れを乗り越えようとしていくものですから。
でも、コントロールできないほど強い不安や恐れは、身体を緊張状態(戦闘モード)にします。それが続くと、身体にムリが出て、胃が痛い、吐き気がする、下痢になる、頭が真っ白になる、憂うつになるなどの慢性的な症状になってしまうことがあります。そうなると私の当時のように、そういう場面を考えるだけでも身体に異変がでてしまうようになります。
自己催眠術は、過去の心に負ったキズ(トラウマ)を消すとか、記憶を変えるとか、そういうものではありません。身体をリラックスさせ、そのときに感じた不安やストレスを和らげる方法です。さらに慢性的な不安状態やストレス状態に陥ることがないので、身体に悪影響が及びにくくなります。
日常生活で強いられる緊張から、心と身体を弛緩させることによって、その緊張から解きます。言い換えると、
自分の力だけで、いつでも、どこでも必要に応じて、心も身体もリラックスした状態を作り出せる方法です。
私の場合、自己催眠術を習い始めた当初は、寝る前に25分ほどの訓練時間が必要でしたが、今では、同じ姿勢を保てる状態が1,2分もあれば、心も身体もリラックスさせることができます。4ヵ月ほど前、私の不摂生から二日酔い状態で、通勤電車に乗りました。片道2時間ありました。途中、やや気分が悪くなり「(ちょっと、ヤバいな)」となりましたが、つり革につかまりながら、自己催眠をして、心も身体もリラックスさせました。2分もかからずに、スーッと気分が普通に戻りました。もちろん薬は持っていませんよ。
さらに、私の経験上の話ですみませんが、自己催眠術を体得して、嘔吐恐怖症、外食恐怖症を克服できた以外に、次のようなメリットを体感しています。
・新たな不安やストレスが襲ってきても、寝れないとか身体に異変が起きることがなくなった
・食欲が落ちなくなった
・32年以上、心療内科やカウンセラーに頼ったことがない
・仕事のプレッシャーによる緊張、胃の痛みなどがあっても、すぐに心も身体も落ち着かせることができる
・安定剤などの薬を持つ必要がない
・一度体得してしまうと、スポーツと同じで忘れない。(3,4年振りでもできたことがある)
・32年以上、恐怖症は再発していない(効果が薄れることもない)
・プレッシャーや不安を感じる場面に遭遇しても、事前に自己催眠で緊張を緩和できる
・自分を信じられるようになった
・心配症が薄れた
・心身ともに疲労がたまることがなくなった
・副作用のようなものがまったくない(自分で呼吸を整え、イメージを創る自己完結型の方法なので)
こんなにも、実感しています。文献によると、もっといろいろなメリットが載っています。
でも、そんな自己催眠術にもデメリットもあります。
それは、、、
『即効薬ではないので、体得するために、毎日20~30分、1~4ヵ月ほどの訓練期間が必要』
(程度と個人差があります。早い人は数日で、効果が実感できます)
もう1つの問題は(自己催眠術のデメリットではありませんが)、
『自分自身を信じられない人は、ちょっとした改善がみられても、それは気のせいだと疑い長続きしない』
別の機会に紹介しますが、少し前に会社のメンバーに自己催眠を教えました。彼は、2,3日、寝る前にトレーニングをしたら、朝までグッスリ眠れるようになったと喜んでいました。それまでは夜、1,2回目が覚めていたとのことです。それ以来、ほぼ毎日訓練しているそうです。症状によっては、早く実感できる人もいます。あくまで参考ですが・・・。
自己催眠術を、怪しいと思うか、自分の心を信じるか、もちろん、あなた次第です…。
ちなみに、テレビの催眠ショーは「やらせ」ですよ。あくまでエンターテインメントです。