『克服してから嘔吐は普通にできるようになったのでしょうか?ストレートな質問すぎて失礼致します』
同じ嘔吐恐怖症で悩んでいる方から、こんな質問をいただきました。
結論から言えば、、、
「はい! 普通に吐いています。その後、怖れとかはまったくありません」
克服してから32年以上になりますが、飲みすぎや胃腸風邪で、10から20回くらいは吐いていますね。でも、「(あぁ、吐いちゃった)」と思うだけで、引きずることはまったくありません。これも自己催眠術のお陰ですね。『その効果が一生消えない』、まさにその通りですよ。
ちなみに、私が嘔吐恐怖症で苦しんだ小学4年から社会人1年目までの13年の間に何回吐いたかというと、たった1回です。それだけ? と思われるでしょう。その1回は、とても特殊なケースですね。大学の寮に入寮したとき、新人歓迎コンパという神聖な行事(?)です。断れない儀式が・・・。
入寮した新人は、ドンブリで一気に日本酒を飲む儀式?が慣例。周りもみな、吐くのが当たり前だったこと、吐くことよりも、酔いのまわり過ぎの方が大変で、吐いたことへの恐怖どころではなかったですね。酔い過ぎによって、頭の中にオモリが入っているほどガンガン痛く、目もグラグラまわっていた状態でしたから。
小学4年の嘔吐事件から、その学生寮での新人歓迎コンパまでの8年間は1回も吐いたことはなかったんです。
これには理由があって…。
吐くのが怖かったから、学校があるときは、毎朝、朝食は食べずに胃腸薬だけを飲んでいました。身体の調子に違和感があれば、すぐにかぜ薬を飲んでいました。吐かないように、とにかく神経質になって、胃腸薬、かぜ薬を飲んでいたからです。
その特殊な大学1年の新人歓迎コンパの1回以外、13年間では一度も吐いたことがありません。
嘔吐恐怖症を克服してからも、もちろん吐くことへの嫌悪感は残っていますよ。当時の記憶が消えることはありません。今でも苦しんだ記憶はハッキリと残っています。
ただ、自己催眠術を体得して、克服できたから、当時のように身体には異変が起きなくなっています。それ以来、問題なく生活できているんですね。
私の場合、今でも、仕事のプレッシャーや将来への不安を感じると、胃が痛くなったり、吐き気がしたりすることがあります。これは再発とかではなく、新たな不安や緊張によってです。朝、歯を磨いているときに、「オエッー」となることが、しょっちゅうですね。朝なので何も出て来ないですが・・・。平日はほぼ毎日そうなります。
でも、それが気になるとか、引きずるとかもなく、身体に異変が起きることもなく、普通に生活できています。会社でも食堂で普通に昼ご飯を食べられますし…。
変な話、毎朝の歯磨きで「オエッー」となるときに、その日の体調が判るようになっています。それが習慣になったというか…。
不思議なんですが、今は普通に吐いています。飲みすぎや胃腸風邪で「吐きそうかな」と思った瞬間、トイレに行って、自分からムリに吐くようにしています。体調が悪いときは、身体が反応するのを待つより、その方が楽なんですね。
ですから、
「克服してからは、普通に吐いています」
爽快になる話しでなくて、すみません…。