恐怖と不安だらけの4月、さらにブルーになった配属先

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恐怖で不安だらけの4月、さらにブルーにさせた通達

 
4月1日の入社式、4月4日から5日間のオリエンテーションは、昼ご飯が弁当だったため、何とか乗り切れた。しかし、オリエンテーション最終日の仮配属先の発表で、“営業部”との通達。「(理系のオレが営業? だったら何でオレを採用するんだよ!)」と怒りながらも大きな不安が生まれる。営業なら、地元の工場以外に、東京と大阪に拠点。営業は、昼ご飯を外でとる。付き合いもある…。取引先との会食もある…。外食だらけ。

営業なら全国各地へ出張もある…。拠点は東京も大阪もあり得る…。ヤバい!

気分はすっかりブルー…。動揺…。

動揺している内に、4/11からの仮配属の発表が終わり、次は4/11から4/30までの3週間行われる製造実習の場所が発表される…。
ほとんど話が頭に入ってこない…。5月から本当にヤバい!

とりあえず、来週4/11からの製造実習を乗り切らないといけない。
3週間続けて、製造現場で夜勤を経験することに。4/11からの製造実習を担当する各現場担当者が、ホールの中に入ってくる。簡単な紹介があった後、オリエンテーションは終了、解散。新入社員それぞれが、製造実習する現場に担当者と向かう。

製造実習を行う現場に到着。4/11からの実習内容について説明を受ける。出社時間は20:30。退勤時間は8:30。12時間勤務。夜食は各自持参(これはラッキー)。夜勤での仕事内容を聞く。説明を1時間ほど聞いたところで、定時になり、帰宅。

「(目先の3週間は夜勤だし、弁当なんで安心…。4月は乗り切れる…。問題は5月から。営業だとどこに生かされるか…。怖い!)」

恐怖症を考えて、実家から弁当を持っていける会社を選んだのに…。当てが外れるとは…。

4/11から始まった製造実習、夜勤で、夜食は持参した弁当。休憩も交代で取る。夜中は人もほとんどいない。恐怖症の私にとっては絶好の条件。ずーっと夜勤でもいいなと思いながら、実習をする。5月からの生活ばかり考えてしまうブルーな実習。

もちろん、習得した自己催眠術は毎日1回ではあるが、自宅でトレーニング続けていた。2月から習い始めて、もう2ヵ月半になる。効果は実感できない…。半信半疑のまま。でも、それを信じるしかない。それしかないと言い聞かせる。

仮配属で営業配属を言い渡されたことが、重くのしかかる。
ブルーな気分のまま、ため息ばかり…。

実習2週間が過ぎたころ、ある噂が耳に入る。同じ営業に仮配属された同期とたまたま帰りに出会う。(お互い、夜勤の製造実習を終え、その帰りの朝、通路でバッタリ出会う)

「どうやら、オレらの本当の配属は営業じゃないみたい。本配属は設計らしい」
「本当?」
「製造実習の日誌を営業の担当者に提出して、見てもらっているだろ。オレの担当者が、“今、日誌にコメント書いて返していますが、5月からは本配属された部署で見てもらってください” と言うから、“配属は営業じゃないんですか?”と聞いてみた。すると、“配属される予定の設計部隊が忙しすぎて、新人対応ができないようで、代わりに4月は営業で面倒を見ることになっています。” って。どうも本当らしい」

「(本配属が設計なら、家から通えるぞ! 想定通りになる!)」と希望が芽生える。でもまだ確実だという証拠がないので安心してはいけないと肝に銘じる。

製造実習も最終週。ある日の夜、出勤すると現場実習の担当者から話が。
「明日の朝、夜勤の帰りに、営業の事務所に寄ってくださいと伝言がありました」

「(いよいよ、5月からの本配属が言い渡される…。どこなんだろう…。早く知りたい)」

朝、営業の事務所に。仮配属された3人が集まる。

「皆さんの本配属先は設計です。5月2日からこの建物の5階にある設計に出社してください」

「(よし! これで昼ご飯は弁当持参で乗り切れる! 東京や大阪に行かなくていい!)」
身体の力がスーッと抜け、久しぶりにスッキリした、爽やかな気分に。

家に帰り、自己催眠術のトレーニングをしながら眠る。そしてその夜、残り2日になった夜勤実習に向かう。すると、またまた実習担当者から話。

「預かった封筒がありますから、お渡しします」

封筒の中に1枚の案内が、、、

それは、「OB会」の案内。
この会社の中で、同じ大学出身が集まる会があるらしい。その招待状が手元に…。

『日時:5月13日(金) 19:00~』

「(余計なことしないでくれ! だいたいどこの学校出ているとか関係ないし…。でも、これからのこと考えると、さすがに断ったらマズいよな…。どうする?)」

本配属先が営業でなく、今朝、大喜びしたのも束の間、その夜は、OB会の案内を手にして、またブルーな気分に逆戻り…。

次回は「恐怖のOB会から逃げる? 不思議な自分に気づく…」をお伝えします。

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