嘔吐への恐怖がさらに身体を蝕む…

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恐怖がさらに身体を蝕む

小学6年生の給食での出来事によって、心の中だけだった嘔吐への恐怖が、給食時間が近づくにつれ、身体にまで影響を及ぼすようになってしまったことを前回お話ししました。

身体に、どのような影響が出てしまったというと、
頭から血の気が引く。ドッキンドッキンと聞こえるほど激しい心臓の鼓動。喉の硬直。口の中はカラカラに渇き切る。呼吸は小刻みに早く荒くなる。手や足の先のピリピリとしたシビれ。胸のムカムカ。胃がキリキリ痛む。気持ちが悪くなる。そんな状態でした。

しかし、身体の異変は、給食時間の前だけに留まりませんでした。
まさか、そんなところまで影響が出てしまうとは!

給食時間が近づくにつれ、身体に異変が起きるようになりました。心臓がドキドキする、手足の先がピリピリしびれる、喉が硬直する、口の中がカラカラに渇く、胃がキリキリ痛む、胸がムカムカしてくる、吐きそうな気分になる・・・。もちろん、授業に集中できません。

こんなことが日常茶飯事になってきました。しかし、給食が終わった午後や給食がない土曜日には、そういった異変は起きませんでした。日曜日はいつも通り元気な私でした。異変が起きるのは、給食がある平日の午前中だけでした。

・人前で食べることへの恐怖
・人前で吐くことへの恐怖

給食を残せない状況になって、最初、「人前での食事」に限定されていました。

しかし、私に限ってなのか、どんどん悪い方向に向かっていきます。

日曜日は野球少年団があり、好きな野球を楽しんでいました。肩が強かったこともあり、6年生からピッチャー候補でした。6年生になって4月から6月ほどまではいつも通りに投げていましたが、ここでも身体に異変が起き始めます。

「(明日は月曜日。また明日から長い給食地獄が始まる…)」と考えてしまうようになります。そうなると、身体にも異変が起き始めます。身体が硬直する感じになり、ボールがコントロールできません。ストライクを投げようとすると、腕が振れずボールを置きにいく感じになり、ワンバウンドになってしまいます。思い切って腕を振ろうと投げると、今度が、キャッチャーが立って捕球するほど高いボールになってしまいます。

どんどん、心も身体も萎縮していきます。
ストライクが入らない・・・、周りの視線も気になります。そして、、、
自分は情けない、自分はダメなんだと自分を責めるようになります。

「来週の日曜日、市大会初戦は鈴木が先発」と監督から命じられました。
これ以上、人前で恥をさらしたくない! オレはできない! オレにはムリ!という想いでした。

試合当日、私はどうしたか?

やってはいけないことをしちゃいました。

『連絡もせず、ズル休みました』

です。

試合当日の日曜日、父から「都合がつけば、家族で名古屋に出かけたい」と数日前に要望があり、それに乗っかりました。「その日は、ちょうど野球少年団、休みなんだ」とウソをついて。家族だけでも外食ができない状態でしたので、“宿題がけっこうあるので、午後から出かけ、夕方には帰ってくる”という条件を出して、名古屋に出かけました。

こんなことしてしまった私には、野球少年団を退団するという道しかありません。
母に「もう野球やりたくない」と話しました。野球好きの父は、私には何も言いませんでしたが、家庭内には「この根性なし」という雰囲気がしばらく漂っていました。

正直なところ、大好きな野球を辞めたくはありませんでした。でも、
身体が思ったように動かなくなってしまったから、自分でもコントロールできない状態になってしまったからです。もちろん、人前で恥をかきたくない、人前で失敗したくないという私の性格がそうさせたんだと思います。

野球少年団を退団して、日曜日がフリーになった私ですが、日曜日の午後になると、月曜日からの給食時間を考えるだけで、身体に異変が起きるようになりました。

これからどうすれば?
答えがまったく見つからない!
治す方法ってあるの?
何でこんなことに!
これからどうなっていくんだろう?
オレって、本当に情けない!

こんなことばかり、考える毎日になってしまいました。
完全に「恐怖症」になってしまったということでしょうか。

あなたもこんな思いで毎日をお過ごしになっていると思います…。
でも、きっとあなたに合った改善策が見つかりますよ。

次回は、“恐怖症克服へのヒントを得たTV番組”についてお伝えします。

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