「自己催眠術」解説⑩ステップ6『オリジナルイメージ創り』

  • LINEで送る
「自己催眠術」解説_オリジナルイメージ創り

 
私が体得した「自己催眠」について、連続シリーズで解説していきます。
今回は10回目。ステップ6「オリジナルのイメージ創り」について説明します。

以前、お伝えした『自己催眠セッションの全体像7つのステップ』の、
ステップ6『【オリジナルのイメージ創り】(必要に応じて)』です。これは「自己催眠」の「応用」になるステップです。
 

ステップ6(【個別のイメージ創り】必要に応じて。やらなくてもOKです)

 
ステップ6は、特別なトレーニングというか、カスタマイズされた応用の方法になります。ステップ5までの基礎トレーニングを続けることでも、さまざまな効果を感じられるかと思います。

ですので、ステップ6は、やらなくてもいいんですが、私が嘔吐恐怖症、外食恐怖症を克服するときは、このステップを行ったので説明を加えておきます。

ステップ6を、簡単にいうと、、、

あなたが改善したいシーンについて、上手くいっているポジティブなイメージを創り上げる

今、あなたはステップ5を終えた状態です。
 
全身の弛緩(全身のほぐし)が終わって、心も身体もリラックスして「催眠状態」に入っているはずです。意識はあるものの、“睡眠”に入る手前の状態ですね。

自己催眠_全身弛緩

・ステップ6のイメージ時間:10分ほど

私が嘔吐恐怖症を克服したときに使ったポジティブなイメージを紹介します。予め言っておきますが、このポジティブなイメージは通常状態で念じても効果はないと私は実感しました。それが、逆にプレッシャーになってしまいました。これは個人差があるとは思います。

「催眠状態」、つまり心も身体もリラックスしている状態でポジティブなイメージをすると、身体が落ち着いている状態で、そのイメージが頭に創られていくので、そういうシーンになったとき、「催眠状態」のように、身体が落ち着いている状態になるんですね。

これは不思議というか、これが、人間が持っている“自然治癒力”なんでしょうね。

では、「催眠状態」になってから、嘔吐恐怖症、外食恐怖症の私がどんなポジティブなイメージを創ったのかをお伝えします。私の事例を参考にして、「わざとらしく」でいいので、あなたオリジナルのイメージを考えて、実行してみてください。

このポジティブなイメージを創るときに、気分が悪くなってしまうなどの影響がでるようであれば、このステップ6は止めて、慣れるまではステップ5までのトレーニングを続けてください。

<当時、私が創ったポジティブなイメージ>
『スーツを着て、お付き合いしている美しい女性と、高級なイタリアンレストランに入るシーンからスタート。入り口に入ると、「いらっしゃいませ」とタキシードを身にまとったウェイターが我々のもとに。そして我々をテーブルに案内する。レストラン内は静かで、薄暗く、ジャズが流れ、ムード漂う雰囲気。周りのお客様を見ると、品格があり、落ち着いて、着飾った方々ばかり。落ち着いて、笑顔で、楽しそうに、会話しながら食事をしている。案内されるテーブルへ向かいながら、我々も笑顔で会話する。「いい雰囲気だね」。とても幸せな気分。料理も楽しみ。テーブルに座る。テーブルには真っ白なテーブルクロスが敷かれ、テーブルの真ん中には花が飾ってある。しばらくして、ウェイターが注文を尋ねにくる。オススメのコースを頼み、彼女と楽しく会話を続ける。「今日行った○○はどうだった?」 食前酒を楽しみながら。しばらくして、前菜がテーブルに。心も身体もリラックスして、落ち着いている私。そして、フォークを手に取り、前菜を楽しむ。「美味しいね!」さらに会話が弾む。…次はメインディッシュ。フィレのステーキ。フォークとナイフで一口サイズにして、口に運ぶ。「これも美味しいね」と彼女と笑顔を浮かべながら…。最後まで、心も身体もリラックスして過ごし、美味しく、楽しいディナーを終えた私。彼女とレストランをあとにする。星が光り輝く夜空を見上げながら、爽やかな気持ちになる私。…』

そんなシーンを、「催眠状態」になってから、頭の中で「わざとらしく」創っていました
 
 
おそらく、あなたは
「上手くいっているイメージっていうけど、そんなことで克服できたの?」と思っているかと思います。確かに、当時の私も半信半疑でしたので、あなたの気持ちはよーく判ります

でも、ここはちょっと反論させてくださいね。

あなたが今悩んでいるシーンって、確かに、あるキッカケがあって「(あんな思いをはしたくない!)」、「(そんなことが起きたら、どうしよう)」と考えているはずですよね。今もそのトラウマに悩みながらも、実際に起きてはいないことに対して、ネガティブな想像してしまうから、そういうシーンを避けてしまったりするのではないでしょうか? ネガティブな空想に支配されてしまっている…。

それが悪いとか言いたいのではありません。私もそうだったですから。

起きていないことに対して、ネガティブに考えるなら、逆に、素直にポジティブに考えてみましょうということなんです。
 
私も嘔吐恐怖症で苦しんでいたときは、起きてもいないことを不安に思ったり、心配したりすることが先行して、次第に身体に異変がおきてしまうようになりました。
 
でも、それは空想の世界です。
 
「(人前で起きたら、嫌われる)」
「(恥をかきたくない)」
「(情けない自分をさらけ出したくない)」
  
単純に「ああ、そうか!」ということではないでしょうが、それを「催眠状態」を利用しながらも、まずは「わざとらしく」でいいので、ポジティブなイメージを創ってみましょうということです。
  
どのように捉えるかは、あなた次第ではありますが、このままネガティブなイメージを続けて、この先、改善していくならそれでもいいかと思います。不安や恐れを改善したいあなたにとって、どちらが良い結果に変わっていくでしょうか?
 
ここで今一度考えてみてほしいんです。
  
  
くどいですが、ステップ6の「個別のイメージ創り」がつらい! という場合は、ステップ5の全身弛緩までをトレーニングしてくださいね。焦らず、慌てずです。
 
次回は、ステップ7『催眠を解く(終了動作)』です。
これは、「自己催眠」の事前準備でもお伝えした内容と同じですが、もう一度、説明します。
 

SNSでもご購読できます。

コメントを残す

*