
人生を、もっとココロ豊かに
過ごしていきたいですよね。
しかしながら、願っているだけでは何も叶いません。
遠そうに見える願いを叶えていく方法って、
これしかないかと私は思います。
これから紹介するリリさんの気づきをお互い、共有できたらイイですね!
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昔々、星々がきらめく夜空の下に、小さな村がありました。
その村のはずれには、「夢をつかむ木」と呼ばれる古い大樹が立っていました。この木は不思議な力を持っていて、ココロから願いをかけた人に、その未来を教えてくれると言われていました。
この村には、リリという女性が住んでいました。リリは美しい瞳と優しい心を持った人でしたが、未来のことを心配してばかりしていて、
「もし悪いことが起きたらどうしよう」
「幸せはいつか消えてしまうのでは?」
そんな思いが彼女の胸を曇らせていました。
ある夜、リリは
「夢をつかむ木」のもとへ向かう決心をしました。
星明かりに導かれ、ようやく木にたどり着くと、その幹に触れてそっと願いました。
「どうか、私の未来を教えてください」
すると、木の葉がさざめき、リリの耳元に柔らかな声が響きました。
「誰しも未来を知ることはできない。未来はお前自身が決めるものだからだ。さあ、ひとつ試してごらん。この木の実を握りしめ、今日一日を楽しむことだけを考えてみるのだ」
リリは、「夢をつかむ木」から差し出された小さな輝く実を受け取りました。それは、宝石のように美しい金色の実でした。リリは戸惑いながらも「今日を楽しむ」。それをココロに決めて家へ帰りました。
翌朝、リリは金色の実をポケットに入れ、いつも通りの日常を始めました。
しかし・・・、
その日はいつもと何かが違いました。
空の青さがひときわ美しく見え、風の音がひときわ美しく聞こえ、村の人々の笑顔がひときわ暖かく感じらました。
リリは、花を摘んで花束を作り、子どもたちに渡しました。すると、子どもたちが、はしゃぎながらお礼を言う姿に、自分のココロがフワッと軽くなるのを感じました。
その夜、リリが木の実を見つめていると、とても不思議なことが起こりました。実がキラキラと輝きながら、その中に未来の自分の姿が映し出されたのです。そこには、笑顔で満ち足りたリリが、たくさんの友人や家族に囲まれ、ココロ穏やかに幸せそうに暮らしている姿でした。
「どうして未来の私が、こんなに幸せそうなの?」 リリが、つぶやくと木の声が再び響きました。
「今日という小さな喜びを積み重ねること! それが未来の大きな幸せを生み出すカギになるのだ。未来を心配することに時間を割くより、自分が望む未来を信じ、今日を生きる! 今できる最大限のことをする! それだけで道は開かれるものなのだ」
リリは、その言葉をしっかりと胸に刻み、「今」を楽しむようになりました。それによって、起こっていない未来の、余計な不安を考えてしまう時間がなくなり、「今」という時間に感謝する習慣が身につきました。
そうすることで、彼女は、今まで以上の幸せ、感謝を感じられるようになりました。
こうして、リリは、星々の輝きに導かれながら、自分自身の手で未来を描いていきました。
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自分の未来を考えると、不安になり、心配するのが人間の性です。でも、それは現実ではなく、イマジネーションの世界です。どうせイメージするなら、「こうなっている!」という、ご自分が望むイメージを考える方が、ココロの健康にも良いかと私は思います。
「今日、今、できることを全うする」
その積み重ねが、人生をより良くする、唯一無二の方法だと私も思っております。
今回は以上です。