私たちは幸せになるため、
日々、頑張って生きているはずですよね。
もし、今、
「幸せじゃない…」と思うなら…、
次の昔話しがオススメです。
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むかしむかし、「ユキ」という
女性が山あいの村に住んでいました。
ユキは40歳を過ぎ、
若い頃に抱いていた夢が、ひとつ、
また、ひとつとこぼれ落ちていました。
ユキは、
毎晩、夜空を見上げては願いました。
「どうか誰か、私の人生を変えてください。
私の王子さま、私を馬に乗って迎えに来て」
そんなある日、旅の老人が村に現れ、
「幸せをつかむ『願い石』が
ここの山のどこかにある」と語りました。
村の人たちは、その言葉を信じ、
一斉に山へ登っていきました。
ユキも遅れてその後を追い、
そびえたつ木々をかき分け、
足を泥で汚しながら探しました。
しかし…、いくら探しても
旅人が語った、石は見つかりません。
疲れ果てたユキは、
山の小屋で休んでいた老女に言いました。
「『願い石』はどこにあるのですか?
知っていたら教えてください」
老女はじっとユキを見つめ、
しばらくして、静かにゆっくり答えました。
「『願いの石』はな、
誰にでも見える石ではないんじゃ。
自分の足で歩き、自分の手で掘り、
自分の頭で考える者しか、手にすることが
できない石なんじゃよ。
誰かが教えてくれる、
誰かが導いてくれる、
そういう者には見えない石なんじゃ」
ユキのココロに怒りが湧きました。
「じゃあ、教えてもらえないってこと!」
老女は首を横に振ります。
「誰かの助けはあったとしても
今のお前さんは幸せにはなれないね。
そもそもお前さんは
何をもって、幸せだと思えるのかな?
ましてや、
誰かが幸せを与えてくれるなんて
身勝手すぎだと思わないかい?
自分の明日の幸せは、
自分の力でしか つかめないのじゃ」
その夜、ユキは山小屋で薪を割り、
火を焚き、冷えた体を温めながら、
じっくり、静かに考えました。
「王子さまが現れ、私を幸せの世界に
導いてくれると願ってばかりだった・・・。
誰かを待っていても、そう願っても
今まで何も変わらなかった・・・。
このままだと何も変わらない、
変わるはずがない・・・。
そうだわ!
なんとなく解っていたけど、
誰かが私を幸せにしてくれるのではなく
自分でしかできないのよ!」
翌朝、ユキは山を降り、村に戻り、
毎日、畑を耕し、知恵を絞り、
手を動かし続けました。
そんなある日、ユキのココロの中に
一筋のヒラメキの光りが射し込みました。
「そうだったんだ!
旅人が言っていた『願い石』は
自分のココロの中にあったんだわ。
私が望んでいる幸せって
私にしか感じられないものだわ。
もし、王子さまが現れたとしても
王子さまの幸せと私の幸せは違うはず。
私の幸せは…、
私でしか、つかめないものなのよ」
ユキは『願いの石』は、
他人に求めても 見えない石で、
勇気を出して、自分の力を発揮してこそ
初めて見える石だと気づいたです。
それからのユキは・・・、
彼女の幸せを支えてくれる人が現れました。
しかし、ユキは、
その人に頼り切るのではなく、
一緒の時を過ごし、幸せを感じながらも
自分が求めている幸せに向かって、
自分らしさを磨き続けていきました。
おしまい
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今回は以上です。




