***************
昔々、遠い国の街に、アヤというココロ優しい娘が住んでいました。
アヤは周りの人から愛されていました。誰かが困っていると、いつでもそばにいて
「大丈夫?」、そう優しく声をかけていました。
村の人々は、アヤのその言葉にいつも助けられていました。
ある日、アヤは村の広場で、年老いた賢者に出会いました。賢者はアヤに微笑みながら言いました。
「あなたは本当にココロ優しい人だ。でも、なぜ、その優しさを自分にも向けないのかい?」
アヤは驚きました。
「自分に優しくする? でも、私は足りないことがたくさんあります。もっと、もっ頑張らなければならないのです」
賢者は静かに首を左右に振りました。
「それはどうかな? アヤ。自分を知り、自分にも優しくなることが本当の優しさを育むカギなのだよ」
その言葉が、頭から離れないアヤは深く考えてみました。
彼女は、「確かにいつも他人に優しくしてきたけれど、自分自身に対して、とても厳しく当たっていたわ。これでは、まだまだダメなのよ。今の自分ではいけない!」そう言い聞かせる日々を送っていました。
ある晩、アヤは、夢の中で不思議な森に迷い込みました。そこには、自分のココロを表す大きな木が立っていました。
その木は、元気がなく、葉も少なめでした。アヤはその木に近づき、触れてみました。
すると、木は静かにささやきました。
「私は君のココロを映している。君が自分に厳しすぎると、私は元気を失い、枯れていくのだ」
翌朝、目が覚めたアヤは、賢者の言葉と夢で見た木からのメッセージは、自分の成長をうながすものと考えました。
彼女は、メッセージの通り、「まずは、自分を大切にしてみよう」と。そこで、アヤは毎日、少しのことでも自分を讃えることにしました。
「今日も、今できるベストを尽せた」
「今日も、やれることはやった」
「何もできなかった今日も貴重な経験」
など、自分のココロとの対話で優しい言葉をかけるようにしたのです。
すると、日ごとにココロが軽くなり、毎日が、以前よりも、さらに楽しく感じられるようになりました。
アヤは、自分に優しくすることが、他人に対しても、より優しさを持って接することができるようになる、
そう気づいたのでした。
村の人々は、アヤの変化に気づき、「アヤ、最近とても輝いているね」。今までと違う明るい表情、今までと違う活気ある声をかけられるようになりました。
アヤは微笑んで、街の人たちに答えました。
「自分を知り、自分に優しくなることで、他人にも、想いがある接し方ができるようになったのだと思います」
そうして、アヤは、まずは、自分を大切にすることこそが、他人に対しても優しくできるという体験を村人に教えていきました。
それ以来、アヤの伝えは街中に広まり、人々は自分を大切にするようになりました。
そして街全体が、さらに温かく、よりココロが通う、より美しい楽園に変わっていったのは言うまでもありません。
***************
『まずは自分を知る』・・・、簡単そうですが、多くの方は、それがボヤけていて、クリアになっていないかと私は感じます。
『自分を知る』には、『自分のあり方』を言語化してみることから始まる! 私は経験上、そう思っております。
恐怖症、パニック症、自信が持てないなど、これらを改善したいのでしたら、まずは『自分を知る=習慣化された考え方を知る』のも、大切かと私は思います。
“ぜひ、今このタイミング”で、『本当の自分を知りたい』とお思いでしたら下記のアドレスにその旨を伝えてくださいね。
今回は以上です。